博物館・美術館

2023年12月20日

異端の翼「震電」

異端の翼「震電」 2023-12-20

大刀洗平和記念館20231220No30_R
先日、面白かったよという話を聞いて「ゴジラ-1.0」を観に行ってきました。久々に怪獣映画で泣いてしまった。ゴジラは単なる怪獣映画ではなく、様々な人間模様、人物語といった様相の映画となっていました。
映画館に出向いて、ゴジラの映画を観たのは、ゴジラの子供のミニラが登場した「怪獣島の決戦」以来じゃないかなと思います。小学校低学年だったかな?
その後、沢山のゴジラ映画が上映されてきましたが、テレビで見ることはあっても映画館には観に行きませんでした。なんだかんだ言っても、怪獣映画だもんね…ということで半分馬鹿にしたようなところがあったのですが、間違っていました。ゴジラは最高の映画でした。
「ゴジラ-1.0」で使用された「震電」の実物大模型が、なんと大刀洗平和記念館にあることを聞きおよび、急遽出向くことにしました。

大刀洗平和記念館20231220No3_R
企画展 異端の翼「震電」J7W1 福岡で開発された極地戦闘機
来年の3月20日(水)まで開催されているようです。

大刀洗平和記念館20231220No13_R
大刀洗平和記念館と言えば、零式艦上戦闘機三二型

大刀洗平和記念館20231220No34_R
世界で唯一の現存機らしいですよ。

大刀洗平和記念館20231220No14_R
世界に誇るゼロ戦 いつ見てもかっこいいよね

大刀洗平和記念館20231220No41_R
九七式戦闘機 大日本帝国陸軍の戦闘機

大刀洗平和記念館20231220No28_R
九七式戦闘機は、特攻機として知られているけれど、飛行中のエンジントラブルで、博多湾に不時着水を余儀なくされた機体
ある意味、幸運だった…
「ゴジラ-1.0」にも繋がる…

大刀洗平和記念館20231220No46_R
「ゴジラ-1.0」ゴジラと一緒に撮影コーナーも有りました。
それにしても凄まじく恐ろしい顔だよね。
可愛かった子供のミニラはどうしているのだろうか?

大刀洗平和記念館20231220No4_R
震電は、太平洋戦争末期に大日本帝国海軍が試作した局地戦闘機で、前翼型(エンテ型)の独特な機体形状を持ち「異端の翼」と呼ばれたそうです。

大刀洗平和記念館20231220No12_R
思っていた以上に、後部のプロペラは、非常に大きく離着陸の際に邪魔になるのではないかな?という感じがしました。実物大ということだったので、ゼロ戦と比べてみると、機体は一回り程大きいようでした。

大刀洗平和記念館20231220No30_R
プロペラ機というよりもジェット機のような様相の飛行機、実戦には間に合わなかった高速戦闘機「震電」 ゴジラでは大活躍でした。
「ゴジラ-1.0」面白かったですよ。一見の価値あり!


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2023年11月12日

芸術は爆発だ!

芸術は爆発だ! 2023-11-11

九州芸文館20231111No15_R
芸術は爆発だ! 筑後地方は燃え上がっていました。
「岡本太郎の写真 日本を見つめる眼」が、九州芸文館開館10周年記念展として開催されているということで出かけてきました。
恥ずかしながら、実際に岡本太郎の作品を見るのは今回が初めてで、力強いタッチと斬新な色使いに圧倒されました。
ついでに、清水山と清力美術館にも立ち寄りました。
清水山の紅葉は、色付き始めで、見頃となるのは来週以降かな?
清力美術館で開催中の梅崎雲嶺展は、思っていた以上に面白く興味深いものでした。素晴らしい作品の数々、必見です。

九州芸文館20231111No1_R
九州芸文館、正確には、筑後広域公園芸術文化交流施設というそうで、九州新幹線筑後船小屋駅前に整備された施設で、隈研吾のデザインだそうです。斬新でカッコイイ建物でした。

九州芸文館20231111No4_R
岡本太郎の写真 日本を見つめる眼
Photographs of Taro Okamoto:Focusing on Japan

九州芸文館20231111No5_R
岡本太郎が撮影した写真も沢山あったのですが、写真の写真を撮るというのも面白くないので、気になったそれ以外の作品をご紹介しましょう。

九州芸文館20231111No7
「裂けた顔」
いきなり裂けた顔という表題の絵画には驚きました。強烈な印象の色彩に圧倒されます。岡本太郎は、人の顔に執着し、その中にいろいろなものを見出して、独特な画風、作風で表現しているのだろうなと感じました。

九州芸文館20231111No9_R
「太陽の塔」
塔の頂部には金色に輝き未来を象徴する「黄金の顔」、現在を象徴する正面の「太陽の顔」、過去を象徴する背面の「黒い太陽」という3つの顔を持っているそうで、恥ずかしながらまだ見たことがない。
機会があれば、本物を見てみたい…

九州芸文館20231111No8_R
「顔」
太陽の塔に通じる顔… ちょっと悲しそうな表情… 自虐的でにやけているような顔にも見える… 感じられる印象は百人百様かな?

九州芸文館20231111No19_R
「歓喜」
縄文土器にインスパイアされた作品かな?
日頃の行いが悪いせいなのか、歓喜というよりも、おどろおどろしい地獄の様相を感じるのは自分だけだろうか? ちょっと怖い…

九州芸文館20231111No12_R
「グラスの底に顔があったっていいじゃないか …」
懐かしいCMだよなぁ…ウイスキーに付いてきたおまけのグラス

九州芸文館20231111No15_R
「二つの顔」
「絵にならなくったっていい。他人からきらわれる絵の方がいい。それでも好いてくれる人は好いてくれるさ。」という岡本太郎の言葉には感服しました。
常々私が思っていたことで、どんなに立派な評論家が絶賛した作品であれ、心に響かないのであれば、私にとってそれは単なる落書きにしか思えないし、幼い我が子が書いてくれた訳の分からないような絵でも、ありがたく宝物のように感じる。芸術というものはそういうものではないかと思うんだけど…違うかな?

九州芸文館20231111No26_R
「午後の日」
岡本太郎の他の作品とは違って、ほのぼのとしている。
土曜の午後、特に夕方、学校から帰って、何も考えずにボサーッとしていた子供の頃を思い出してしまった。今は週休二日で朝から休みなのだろうけど、昔は午前中は学校に行って、午後から休みだったんだよね。
残念ながら、制約があるのか展示作品が少なかったので、機会があれば、川崎の岡本太郎美術館に行ってみたいという衝動にかられました。

清水山20231111No1_R
本坊庭園付近の紅葉はまだまだ先のようです。

清水山20231111No14_R
僅かに色付き初めたばかりで、来週末ぐらいからかな?

清水山20231111No3_R
花盛りは、ツワブキだけ…

清水山20231111No6_R
本吉山 清水寺 とりあえずお詣り 合掌 礼拝

清水山20231111No7_R
山門(三門) 昭和36年県指定重要文化財
楓は、まだ青々としている

清水山20231111No18_R
ところどころで紅葉は見られるものの、まだまだ先だね

清力美術館20231111No1_R
清力美術館 明治時代に清力酒造株式会社の事務所として建てられた洋館を修復したものだそうで、なかなか趣のある美術館です。

清力美術館20231111No2_R
孤高の画人 梅崎雲嶺展 ~清貧に磨かれた画筆と魂〜
恥ずかしながら、梅崎雲嶺については全く知らず知識も無かったのですが、その作品は力強く心惹かれるものでした。

清力美術館20231111No44_R
幾何学模様の格縁天井、洋風な造りの部屋に展示された南画は、一風変わった印象を与え、とてもシックな面白い展示場となっていました。

清力美術館20231111No16_R
「龍図」
梅崎雲嶺(1881~1962)は、大牟田市に生まれ、中央画壇とは一線を画して、清貧の中で南画を深く追求した孤高の文人画家だったそうです。

清力美術館20231111No27_R
「松渓幽賞図」
写実的というわけではないのですが、繊細な描写の中に力強さを感じとることが出来る美しい極彩色墨彩画、深い精神性に富んだ清爽な画風

清力美術館20231111No29_R
「金壁武陵桃源図」
清貧の中で南画を深く追求した孤高の文人画家ということでしたが、作風は逆で、貧困を感じることなく煌びやかであり、絵に取り組む真摯な姿勢、心の豊かさを感じ取ることが出来ました。

清力美術館20231111No31_R
「山水図」
夕陽なのかな? まったりとした心休まる風景

清力美術館20231111No32_R
「春景山水図」
春夏秋冬、四季様々な四幅の掛け軸

清力美術館20231111No33_R
「夏景山水図」
独特な幻想的雰囲気が醸し出されていて趣のある作品

清力美術館20231111No34_R
「秋景山水図」
物悲しく、寂しい冬へと向かう…何とも言えない秋らしさ

清力美術館20231111No35_R
「冬景山水図」
冬景色だけど、明るい春を待つ気持ちが溢れている

清力美術館20231111No38_R
「鐘馗図」
力強い鐘馗様、迫力満点の作品
私の未熟さゆえですが、梅崎雲嶺、思わぬ素晴らしい拾い物をしたような感じでした。世の中知らないことが沢山あるね… だから面白い!


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2023年10月10日

古代メキシコとオケラ

古代メキシコとオケラ 2023-10-09

四王寺山20231009No17
雨の連休、何をしようかな? と思っていたのですが・・・
九州国立博物館にて、「古代メキシコ Ancient Mexico」が開催されているとのことで、勇んで観に行くことにしました。
大宰府くんだりまで行くのなら、あの花も咲いている頃だし、雨さえ降らなければ様子見に伺うことにしよう。

九博20231009No2_R
古代メキシコの至宝約140件、一挙集結、3千年以上にわたり繫栄したメキシコの古代文明である「マヤ」「アステカ」「テオティワカン」の代表的な3つの文明に焦点をあてた展覧会です。
正直言って、中南米の文明には疎いので、とても楽しみにしていました。雨の連休という事もあってか、来館者は思っていた以上に多く賑わっていました。

オルメカ様式の石偶_R
オルメカ様式の石偶 オルメカ文明 前1000~前400年
半人半ジャガーの幼児像ということですが、ジャガー感は無く、思いっきり泣いて叫んでいる幼児にしか見えない。何が不満なのかな?
オルメカはメソアメリカ最古の文明だそうで、ジャガーは王や戦士の権威の象徴であり、神秘的な力をもつものとして崇拝されたそうです。

球技をする人の土偶_R
球技をする人の土偶 マヤ文明 600~950年
帽子を被り暑い防具を付け球技をする人の土偶で、腰でゴムボールを打つ球技なのだそうです。王侯貴族が重視し、戦争や人身供犠とも関連しているとのこと。
戦隊ヒーローポーズをとっている相撲取りにみえる。

鳥形土器_R
鳥形土器 テオティワカン文明 250~550年
貝などの華美な装飾を持つ鳥形の容器で、メキシコ湾岸部との交易を担った貝商人にかかわる副葬品かもしれないとのこと。
津古生掛古墳(古墳出現期の3世紀末頃)から出土した「鶏形二重口縁壺形土器」(地元小郡では、「つこっコ」と呼んでいる)を想像してしまった。年代的にもほぼ同時代だし、古代人の考えることは、世界共通なのかな? 面白いねぇ

貴人の土偶_R
貴人の土偶 マヤ文明 600~950年
つばの大きな帽子を被り、美しいコートを羽織った貴人の土偶、日本の土偶と比べると精緻でリアルな人の像です。服に使われている青色は、マヤ・ブルーと呼ばれ、1,000年以上経った今でも鮮やかで美しい。

猿の神とカカオの土器蓋_R
猿の神とカカオの土器蓋 マヤ文明 600~950年
猿はカカオ豆を好んで食べるそうで、胸元にも、カカオのネックレスが装飾されています。カカオは通貨としても使われる重要な交易品で、スペイン侵攻時にも通貨として使われていたことが知られているとのこと。
青色の顔料は、マヤ・ブルーなんだろうね

トラロク神の壺_R
トラロク神の壺 アステカ文明 1440~69年
雨神トラロクは太陽神ウィツィロポチトリと共に大神殿に祀られ、多くの祈りや供物、生贄が捧げられたそうです。水を貯える壺にトラロク神の装飾があり、雨や豊穣の願いが込められたものと考えられるとのこと。
思いっきり、マヤ・ブルーが使われている。マヤ・ブルーは、雨の神と人間の生贄の神の色だとされ、雨乞いにも使われたとされているそうです。

人の心臓形ペンダント_R
人の心臓形ペンダント アステカ文明 1486~1502
意外にリアルな感じの心臓だなぁと思いました。生贄の風習があったので、身近に心臓と接するような機会が多かったのかもしれない。

死のディスク石彫_R
死のディスク石彫 テオティワカン文明 300~550年
舌を出す頭蓋骨の周囲に、放射状のモティーフ、鼻には穴が開き、ナイフを差していたそうです。メソアメリカでは日没は死、日の出は再生を意味するとされており、西に沈んだ(死んだ)太陽を表すものかもしれないとのこと。

夜空の石板_R
夜空の石板 アステカ文明 1325~1521年
夜空を主題とする浮彫の石板で、両脇には金星と星、中央にはワシと兵士が描かれているとのこと。戦争や生贄で亡くなった兵士の魂は、太陽と共に天球上を旅しなければならなかったそうです。

金星周期と太陽暦を表わす石彫_R
金星周期と太陽暦を表わす石彫 マヤ文明 800~1000年
金星の基壇と呼ばれる建物を飾っていた彫刻で、左側が金星、右側が太陽暦の年を表しており、縦の棒が数字の5を、8つの丸印が8を意味し、584日の金星の周期5回分が、356日の太陽暦の8年にあたることを示していると考えられるとのこと。

赤の女王のマスク_R
赤の女王(レイナ・ロハ) マヤ文明 7世紀後半
マヤの代表的な都市国家パレンケの黄金時代を築いたパカル王(在位:615~683)の妃とされ、赤い辰砂に覆われて見つかったそうです。
孔雀石、黒曜石、ヒスイ輝石岩…etc. 美しい装飾には目を見張るものがあります。マスクは、エジプトなんかと比べると温和な感じがします。

四王寺山20231009No45
古代メキシコを堪能した後は、あの花を探しに四王寺山へ
雨こそ降らなかったけれども、今にも降りそうな雲行き

四王寺山20231009No1_R
焼米ヶ原周辺の草原は、ヤマハッカだらけ

四王寺山20231009No2_R
この時期、あちらこちらの山々で、勢力拡大中

四王寺山20231009No25_R
ツワブキも咲き出した。花言葉「困難に負けない」「謙遜」

四王寺山20231009No33_R
ツユクサも頑張っている。負けるなミッキー

四王寺山20231009No48_R
丸っこいサイヨウシャジン この時期のサイヨウシャジンは、なんだか丸っこい花が多いような気がする。気のせいかな?

四王寺山20231009No35_R
オカダイコンだよね? ヌマダイコンかな?

四王寺山20231009No36_R
淡いピンクの花冠が可愛らしい

四王寺山20231009No40_R
ヤマハギ バッタもお花見? お食事かな?

四王寺山20231009No41_R
メドハギ 目立たない花だけど、紫色の感じが好きなんだよね

四王寺山20231009No42_R
ブタナ 可哀想な名前だけど、名前の由来はフランス名の「ブタのサラダ」を訳したものだそうです。
花言葉は「最後の恋」意外にロマンティック

四王寺山20231009No43_R
綿毛は、ちょっと疎らだけれどそれなりに趣がある。

オケラ(四王寺山20231009)No7_R
お目当てのオケラ 結構な株数が咲いていました。

オケラ(四王寺山20231009)No2_R
咲き出したばかりなのか、痛みも少なく綺麗な花ばかり

オケラ(四王寺山20231009)No8_R
根の皮を剥いで薬用にされるため、賭博に負けて身ぐるみはがされたことから、「オケラになる」という言葉が生まれたとのこと。

オケラ(四王寺山20231009)No4_R
このモジャモジャ たまりまっしぇーん!

四王寺山20231009No17
花言葉は「親しみやすい」「金欠病」
ちょっと早いかな?とも思ったけれど、見頃でよかった。
次は平尾台に行きたいなぁ…
シロバナムラサキセンブリにももう一度会いたい…
どうしようか? 悩んじゃうよね・・・


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2023年04月29日

九博で花散策

九博で花散策 2023-04-29

九博20230429No1_R
Odes to Nature Art Nouveau Glasswork by Gallé and Daum
「アール・ヌーヴォーのガラス ガレとドームの自然賛歌」九州国立博物館で開催中とのことで、朝からの雨、何もすることが無かったので出掛けてきました。
素晴らしい作品の数々、圧倒されました。作品の中に埋め込まれた花や昆虫たちは圧巻です。花瓶などの作品よりも作品に散りばめられた花々にばかり目が行ってしまい、いつものような花散策となってしまいました。(ありがたいことに、写真撮影も可でした)
興味のある方は来館ください、一見の価値あり、必見!!

コアガラス脚杯エジプト前14世紀_R
コアガラス脚杯(エジプト 前14世紀)
ガレとドームの前に、ガラスの歴史のお勉強、驚き桃の木山椒の木、こんなに昔からガラス製品があるなんて信じられない。

コアガラス両手付尖底壺東地中海地域 前2-前1世紀_R
コアガラス両手付尖底壺(東地中海地域 前2~前1世紀)
この輝き、美しさには驚きました。意図して作成されたものなのか? 偶然の産物なのか? どちらにしても凄いの一言

鳥獣文脚杯カットグラス_R
鳥獣文脚杯カットグラス

九博20230429No22_R
19世紀頃のカットグラスなんだけど、素晴らしい技術

蜻蛉文花瓶ガレ_R
蜻蛉文花瓶 ガレの作品

九博20230429No48_R
 アール・ヌーヴォーは、花や昆虫など、自然の造形に見出したモチーフを表現したものだそうですが、ガレの作品は、花も凄いけれど、昆虫類の表現がもの凄い

蜉蝣文扁壺ガレ_R
蜉蝣文扁壺(ガレ)

蜉蝣文扁壺 (カゲロウ)_R
淡い色調の蜉蝣が、たまらないほどに幻想的な感じを与えている

蟬文花瓶ガレ_R
蟬文花瓶(ガレ)

九博20230429No64_R
セミの描写が半端ない
かわいこちゃんスタイルで、胸に手を合わせて、目をウルウルさせ、ごめんチャイ…とでも言ってるような蝉が何とも言えず可愛らしい

昆虫文水差 ガレ_R
昆虫文水差 (ガレ)

九博20230429No69_R
描かれた昆虫の名前が分からない…何だろうか? 蛾? 蝶? 蜻蛉?

菊にカマキリ文月光色鉢 ガレ_R
菊にカマキリ文月光色鉢 (ガレ)

九博20230429No233_R
カマキリの目が、ちょっとお惚け風で面白い

魚文高脚杯ガレ_R
魚文高脚杯(ガレ)

九博20230429No81_R
魚の目が恐い 半魚人的な感じだね

花畠文角形花瓶ドーム_R
花畠文角形花瓶 ドーム兄弟の作品は、ガレに比べて優しい感じ

九博20230429No110_R
お花畑が広がって、思わず駆け出したくなるような感じ

スズラン文花瓶ドーム_R
スズラン文花瓶(ドーム)

スズラン(ドーム)_R
赤いスズランなんてあるのかな? 今年はスズラン見損ねてしまった…

雪景風車文花瓶《雪の夕暮》ドーム_R
雪景風車文花瓶《雪の夕暮》(ドーム)

九博20230429No136_R
細かい冬景色の描写が凄い ガラス細工でこんなに細かいところまで描けるなんて、すごい技術ですよね

湖景文広口花瓶ドーム_R
湖景文広口花瓶(ドーム)
花瓶みたいだけど、こんなグラスでビールをググっと飲み干てみたい

水仙(ガレ)_R
ここからは、九博内での花散策 水仙(ガレ)

朝顔(ガレ)_R
朝顔(ガレ)
花の部分だけ切り取ってみました。

イヌサフラン(ガレ)_R
イヌサフラン(ガレ)
作品全体を見るとまた違った感じですよ

紫陽花(ガレ)_R
紫陽花(ガレ)

カラー(ガレ)_R
カラー(ガレ) ガレの花関連の作品は肉厚で肉感的

アネモネ(ドーム)_R
アネモネ(ドーム) ドームの花はガレに比べて優しい感じ

すみれ(ドーム)_R
すみれ(ドーム)
花に関しては、ドーム兄弟の方が好き

ひまわり(ドーム)_R
ひまわり(ドーム)

きのこ(ドーム)_R
きのこ(ドーム) 花だけでなく、キノコもあって面白い

ケシ(ドーム)_R
ケシ(ドーム)

シクラメン(ドーム)_R
シクラメン(ドーム)その1 シクラメンが好きだったのかな?

シクラメン(ドーム) (3)_R
シクラメン(ドーム)その2

シクラメン(ドーム) (2)_R
シクラメン(ドーム)その3

ツメクサ(ドーム)_R
ツメクサ(ドーム)

忘れな草(ドーム)_R
忘れな草(ドーム) トンボとの感じが涼やかな感じを与えている

ヒメヒマワリ(ドーム)_R
ヒメヒマワリ(ドーム)

アイリス(ドーム)_R
アイリス(ドーム)

クリスマスローズ(ドーム)1_R
クリスマスローズ(ドーム)その1

クリスマスローズ(ドーム)2_R
クリスマスローズ(ドーム)2

バラ(ドーム)_R
バラ(ドーム)

藤(ドーム)_R
藤(ドーム)

チューリップ(ドーム)_R
チューリップ(ドーム)
チューリップ文花瓶となっていましたが、ちょっと違う感じ…

コウホネ(ドーム)_R
コウホネ(ドーム)
花瓶や壺等の花の描写部分を切り取ってみましたが、作品のどこに…どんな風に…は実際に来館しご覧になってください。素晴らしい作品ばかりで圧倒されます。
ガラス工芸の分野でアール・ヌーヴォーを牽引した、エミール・ガレとドーム兄弟、素晴らしい作品が目白押しです。
必見! 一見の価値あり!!


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2023年01月30日

バンクシ―で、博多ぶらぶら

バンクシ―で、博多ぶらぶら 2023-01-29

福岡アジア美術館20230129No102_R
今日は天気も悪そうなので、何をしようかな? 以前からちょっと気になっていたこともあって、
「WHO IS BANKSY ? バンクシ―って誰?展」に行くことにしました。
ついでに、久しぶりに博多の街をブラブラとそうつきました。(散策しましたの福岡的表現方法)
コロナ禍依頼、久しぶりの博多散策、景色も変わっていて面白かった。

福岡アジア美術館20230129No1_R
天神ビックバン あちらこちらで工事が行われています。2026年末までに完成するビルが対象ということで、どんな具合になるか楽しみです。(警固断層がちょっと心配だけどね…)

福岡アジア美術館20230129No5_R
楽しみにしていた「WHO IS BANKSY ? バンクシ―って誰?展」爆弾抱えた少女のお出迎えです。「Bomb Love」(爆弾愛)重そうな爆弾を抱える少女の顔、もう少し嬉しそうにニコニコしていたほうが、もっと風刺が効いていたような感じを受けました。現実に存在する日常と非日常が、バンクシー作品の根幹なんでしょうね。

福岡アジア美術館20230129No9_R
「Spy Booth」 公衆電話を取り囲むスパイ?
イギリスの蝶報といえば、「007」という事でかっこいいんだけど、国家による監視は嫌だよなぁ…

福岡アジア美術館20230129No12_R
単なる作品の展示ではなく、作品周りの雰囲気も完璧だよね

福岡アジア美術館20230129No27_R
「Rader Rat(right facing)」 入り口すぐの所は、主にイギリスで発表された作品群のエリアだそうで、スパイ、諜報関係のものが多いかな?

福岡アジア美術館20230129No19_R
「Aachoo」 日本語で「ハックション」(くしゃみの擬音)なんだそうで、コロナ禍の世相を表現しているようです。急な坂道に描かれた状況を再現しているらしいのですが、私としては今一つしっくりこなかった。これはあまり臨場感無かった感じです。

福岡アジア美術館20230129No31_R
「Hammer Boy」 消火栓をハンマーで叩こうとする少年、これは単にユーモア作品としてとらえた方が良いのかな? バンクシー作品には何か意図があるのかと考えてしまうのだけど、単純に落書きのような作品もあった方が面白いと感じるのは私だけかな?

福岡アジア美術館20230129No38_R
「Elephant in the room」(部屋にいる象) 実際に、37歳の生きたインド象「Tai」の全身を赤と金でボディペイントしたそうで、「問題があっても、誰のそれに触れようとしない」という意味が込められ、「世界に貧困が眼前にあるのに、多くの人が何も行動を起こさない」状況に対してのメッセージだそうです。

福岡アジア美術館20230129No51_R
いろいろな諸事情があるとはいえ、ペイントされた象の目つきは「何すんの…」ということで、悲しげでもあり、怒りがあるようでもあり… 結局は人間のエゴじゃない…と言いたげだよなぁ…

福岡アジア美術館20230129No65
「Balloon Debate」 たくさんの風船に掴まり、パレスチナとイスラエルを隔てる分離壁を越えて行こうとしている少女の姿。話題を呼んだバンクシーの「Girl with Balloon」の延長線上の作品で、以下のようなメッセージを残しているとのことです。
「イスラエル政府はパレスチナ自治区を取り囲む壁を建設している。この分離壁はベルリンの壁より3倍も高く、完成すると全長700キロメートルにも及ぶ。これは、ロンドンからチューリッヒまでの距離と同じだ。この分離壁は、国際法上では違法で、パレスチナを世界一大きな刑務所に変えた。」(バンクシー談)

福岡アジア美術館20230129No52_R
「Gas Mask Fly」 ガスマスクを付けたハエかぁ…と思ったら

福岡アジア美術館20230129No54_R
背景は、ガスマスクを付けたエリザベス女王の切手
バンクシーらしい体制批判のようで、バンクシーにとって、昆虫は「はみ出し者」の象徴、体制の周りをうるさく飛び回るゲリラなんだそうです。

福岡アジア美術館20230129No58_R
「Forgive Us Our Trespasses」(不法侵入をお許し下さい)
少年の頭上の天使の輪? 気になるねぇ…

福岡アジア美術館20230129No90_R
「Happy Chopper」 リボンを付けた戦闘ヘリ、なんとも言えない取り合わせ、可愛らしいリボンを付けた戦闘ヘリは、幸せを運んでくれるのか? 見せかけだけで、奇襲攻撃とか無いよねぇ…

福岡アジア美術館20230129No14_R
「Love Rat」 バンクシーが描く擬人化されたネズミには、心惹かれる。ネズミの顔が物悲しく、ハートマークがピンクでもなく赤でもなく、血の色に見えるのは私だけだろうか? 愛するという事は、生半可なものではなく、痛みや苦痛を伴い、覚悟のいるものなのだよ…という事かな?

福岡アジア美術館20230129No25_R
「Welcome to Hell(Pink)」 ネズミはそんなに嫌いじゃないのですが…
 「やつらは許可なしに生存する。やつらは嫌われ、追い回され、迫害される。やつらはゴミにまみれて絶望のうちに粛々と生きている。そしてなお、やつらはすべての文明を破滅させる可能性を秘めている。もし君が、誰からも愛されず、汚くてとるに足らない人間だとしたら、ネズミは究極のお手本だ。」(バンクシー談)

福岡アジア美術館20230129No28_R
「Rader Rat(right facing)」 バンクシーの作品は、難解な分かりずらいアートではなく、直感的に心に響く分かりやすいメッセージのような気がして好感度が高いよね。

福岡アジア美術館20230129No91_R
「Have a nice day」 ご時世なのか、ウクライナとロシアの戦争を思わず連想してしまうような作品なのですが…

福岡アジア美術館20230129No91p
よく見ると、兵士の顔が、スマイリー、ニコちゃんなのです。
平和の使者なのか? 平和を装って騙し討ちする悪者なのか?

福岡アジア美術館20230129No71_R
「Flower Thrower」 火炎瓶の代わりに花束を投げる人物を描いた巨大な壁画で、イエス・キリスト生誕地としてしられるベツレヘムの街のガソリンスタンドの裏側に描かれた作品。ほぼ現地同様サイズの壁画を再現しているそうです。これぞバンクシーといった作品だよね。
本物を見てみたい。迫力が違うんだろうなぁ…

福岡アジア美術館20230129No76_R
「Giant Kitten」 イスラエルによる軍事行動で廃墟と化したパレスチナ・ガザ地区に描かれた子猫の壁画 を街並みごと再現したそうです。
「地元の人が来て「これはどういう意味だ?」と聞いてきた。私はこう答えた。インターネットの人々は破壊されたガザの廃墟は置き去りにして、子猫の写真ばかりを見ている。だから自分のサイトで悲惨なガザ地区の現状と対照的な陽気な子猫の絵を描き、そのギャップでガザ地区の現状を伝えたかった。」(バンクシー談)

福岡アジア美術館20230129No94_R
「強者と弱者の間での紛争から私たちが身を引くことは、結果として私たちは強者の味方になったことになる。われわれは中立性を維持していない。」(バンクシー談)
当事者であるパレスチナに人々にとってみると、猫どころの話ではないんだろうね。幸いにも何の影響も受けずに平和な日常で生活している私たちの無関心さ、ほほんとした日々の暮らし… 真剣に見つめ直さなければいけないなと感じさせられる展示でした。

福岡アジア美術館20230129No100_R
「Girl with Balloon」 ロンドン南部のエリア「サウスバンク」のテムズ川沿いにある階段の壁に描かれていたようですが、現在は市の職員によって塗り直されてしまっているとのこと。もったいない、残念で仕方ない…
後方には「THERE IS ALWAYS HOPE」(希望はいつもある)というメッセージが添えられていたようですが、少女に気を取られて、カメラにちょこっとだけしか収まっていなかった… 残念…

福岡アジア美術館20230129No98 (2)_R
2018年、サザビーズのオークションでの落札直後、シュレッダー付きのフレームによって切り刻まれ⼤きな話題を呼んだ「Girl with Balloon」(風船と少女)と同じ構図の作品。
後に「Love is in the bin」(愛はごみ箱の中に)と改称されたそうで、裁断されて、より一層の付加価値がついたということに、バンクシーはどのように感じているのかな?
やったね、思惑通り… 人間の愚かな強欲には勝てない… それとも…

福岡アジア美術館20230129No102_R
「WHO IS BANKSY ? バンクシ―って誰?展」 大満足な展示会でした。 必見!の展示会ですよ。
いろいろと考えさせられる作品ばかりで、すべてに圧倒されたという感じです。「反資本主義」「反権力」など強いメッセージが込められた作品なのですが、優しさも感じられ、その優しさゆえの恐ろしさも感じさせるという不思議な空間でした。
「芸術テロリスト」の世界 堪能しました。

バンクシー展の半券で、お隣のアジアギャラリーも鑑賞できるという事で、立ち寄ってみたのですが、これはこれで面白い作品ばかりでした。
アジアの近現代美術作品を系統的に収集し、展示する世界に唯一の美術館なんだとか。

福岡アジア美術館20230129No107_R
「胸を持ち上げる女」 ラヴィンダル・レッディ
一見、悪趣味ともいえるような作品でしたが、迫力があり挑戦的な作品でした。何といっても目力が凄い。インド出身だそうで、云われてみると遺跡に彫刻されたバラモン、ヒンズーの神々を連想させる作風かな?

福岡アジア美術館20230129No109l_R
「ときに起きたこと」 ティト
何とも言えない独特な作風、意図することは明らかではないけれど、なんとなくそれなりに言いたいことが分かる様な気もする

福岡アジア美術館20230129No110 (2)_R
「沈黙シリーズ1、2」 シャルハージャブ・ムンブウェウェグ?
写した写真の名前の部分がぼやけていて解読できなかったので、作者の名前は正確ではありません。何を描こうとしているのか意図ははっきりと分かりませんでしたが、得体のしれない共感がありました。私としては、展示品の中で一番良かった。

福岡アジア美術館20230129No113_R
「胴上げ」 ランプー・カンサノウ
友人たちが卒業したおばあさんを胴上げして祝う様子をユーモアたっぷりに描いた作品で、入れ歯も飛び出していて面白いのですが、飛び出した入れ歯をよく見ると、両方とも上顎の入れ歯のようだし、歯列が若干おかしいことになっている。

西洋美術の模倣でもなく、伝統の繰り返しでもない、変化しつづけるアジアの「いま」を生きる美術作家が切実なメッセージをこめて作り出した、既製の「美術」の枠をこえた、広範で質の高いアジアの近現代美術作品の展示だそうで、いわれるように世界のどの美術館とも異なる独自性と魅力を持っていました。

福岡アジア美術館20230129No116_R
考えさせられることが多々ありましたが、楽しいバンクシー展の後は、久しぶりにぶらぶらと中州近辺を歩きました。コロナ禍依頼、夜の中州はもちろんのこと、昼の中州も久しぶり。

福岡アジア美術館20230129No117_R
川端ぜんざい 美味しかったけれど、熱くて口の中を火傷してしまった。川端ぜんざいを食べるときは、慌てずにフーフーして食べてくださいね

福岡アジア美術館20230129No121_R
博多といえば、山笠、山笠といえば、櫛田神社
節分名物の福を招く「お多福面」が設置されていました。大きく開いた口を通って参拝すると、商売繁盛や家内安全の御利益があるそうです。

福岡アジア美術館20230129No119_R
今年もよろしくお願いします。良いことがありますように…


kattenihanakotoba at 16:46|PermalinkComments(0)